2012年2月19日 (日)

ユゴーの「レ・ミゼラブル」に見るパリの街

ユゴーのこの作品には、パリの街が詳細に描写されている。夜の街、昼の街、早朝の街。

そして、ほとんどの人が生涯一度も見あることはあるまいと思われるもう一つの街、下水道についても、大変リアルに描かれていて、臭気や手触りが感じられるようである。

この下水道については、何年に手を入れた箇所であるとか、その後、苦労の末に衛生面が改良されたとか、小説の本筋からはおおよそ外れているように感じられるところに頁がさかれているが、だからこそ、全く別の時代、別の文化に生きているわれわれにも、主人公のおかれた状況が真に迫ったものに感じられる。

ところで、われわれは、地下が地上とどのように繋がっているかということは、日ごろは特別に意識せずに暮らしている。せいぜい、目的地のどこどこに行くには、地下道から地上に続くどこの階段を出ると一番近いのだということを知っているくらいで、歩き出した途端、道の下に地下道があるなどということは、これっぽっちも考えていない。

しかし、地下のインフラは確かに存在し、3.11でもおわかりのように、ひとたび災害が起こればその存在を露わにする。われわれの救世主になるか恐怖になるかはその時次第だ。ジャン・バルジャンのように憲兵から逃れるということではなく、天災から生き延びるために、いつも通る地下街や地下鉄の存在を意識しておく必要があるかもしれない。

ときに、老朽化した下水管が腐って、繁華街の道路が陥没する例もあるらしい。自治体はバブル期に建てられた箱物にばかり目を奪われることなく、地下にも注意を向けなければならない。

ところで、レ・ミゼラブルは、児童書で読んだことがある方や、ミュージカルでお馴染みの方も多いと思う。佐藤朔氏が訳した日本語は大変味があり読みやすいので、ぜひ、大人の読み物として手に取ることをお勧めする。児童書やミュージカルでは描ききれなかった奥深い味を、ぜひ、お楽しみいただきたい。全5巻を下に紹介する。

2011年12月13日 (火)

「北風と太陽」を思い出してルール作りを

駅の公衆トイレに貼り紙があった。

「いつもきれいに使ってくださって有難うございます。 駅長」。

これは参った。こういう風に書かれると、汚してはいないかと気を配るし、ゴミを置き去りにしようとしていた人も気が咎めるだろう。

ファシリティマネジメントは、複数の人が利用する施設を対象とすることが多い。おのずから利用ルールが必要になり、それを周知徹底させることとなる。なかなかルールを守ってもらえないこともあるだろう。人の心をくすぐる言葉を使って施設の心地よい運用を促進する前述のような方法は、ひとつの解決策ではないだろうか

今年も残すところ二週間余りとなった。

来年改善されることに思いを込めて、トイレ、コピー機周辺、喫煙所などに「今年もきれいに使ってくださり、有難うございました」という貼り紙をしてみてはどうだろうか。「すべし」、「べからず」の貼り紙よりは、心の温かいところに届くのではないだろうか。

2011年11月10日 (木)

社員食堂のニオイ

昨日は、久しぶりにオフィス見学会に出かけた。都内に新築された自社ビルだ。5000人が働く事業所で、コンビニやカフェも備えている。昼食に利用できるような施設が敷地近くに少ないため、ひとつのフロアに社員食堂を設けている。とても洒落た雰囲気で、お昼が楽しみになるようなところだ。

ひとつ気になったのは、エレベーターを降りた途端に、社員食堂特有の臭いがしたことだ。
この会社に限らず、エレベーターに乗って開いた途端に蒸れたような臭いがする社員食堂は多い。一般のレストランでは、まず、出会ったことがない臭いだ。大変不思議に思う。

臭いは、慣れてしまうのでしばらくいると気にならなくなるが、脳に対する刺激は変わらず続くらしい。リラックス効果のある臭気で満たされた部屋にいると、時間が経って自分では匂いを感じなくなっても、脳はリラックスしているのだという。

社員食堂の臭いが脳にどういう刺激を与えるものかは知らないが、どちらかというとご遠慮願いたい類の臭気なので、いい影響はないんじゃないだろうか。少なくとも食欲をそそるものではない。

2011年11月 7日 (月)

住宅のファシリティマネジメント

(社)日本ファシリティマネジメント推進協会(JFMA)で、ずいぶん以前に、住宅のファシリティマネジメントについてまとめた冊子が出された。先日、あらためて説明をうかがう機会があった。

なるほど、日本の住宅の質を上げていくためには、必要な冊子だと思う。ただ、建築の専門家が作ったという印象が強く残った。

施工図面を保管しろと言われても、もともと引き渡しのときに渡されないことも多いだろう。

反面、足りない項目もある。戸建て住宅を維持するためには、木造の場合は、シロアリ駆除や庭木の剪定、草取りなどに費用がかかる場合もある。

浄水器のフィルターを取り替えたり、古くなった電化製品を買い替えたりする費用などもファシリティ管理コストとして組み入れておく必要がある。

これを第一弾として、ぜひ、分譲マンション版、戸建て版などを作っていただきたいものだ。

昼間テレビでやっているワイドショーでは、この夏、家庭の省エネ対策などを、省エネの匠のようなひとが出てきて説明していた。

 コンセントからプラグを抜きましょう。

 エアコンの屋外機に葭簀をかけて直射日光が当たらないようにしましょう。 

 冷蔵庫の内側に、ビニールのカーテンを下げましょう。

家庭で取り組むためには、こういったすぐできることを呼びかけるようにしなければならない。

JFMAには、ワイドショーを見ている主婦を頭に描いて「住宅のファシリティマネジメント」の分野を切り開いていただきたい。

2011年10月29日 (土)

耐震技術を輸出

地球上のあちらこちらで地震による被害が出ています。多くは建物、建造物の倒壊。

地震大国である日本にできることはないだろうか。

日本は地震大国で、建物の安全性については非常に神経を使って建築基準を作っている。この建築基準を各国の事情にアレンジして輸出するというのはどうだろう。

原発技術を輸出するよりも平和で安全だと思う。

«ひとつの会社に定年退職まで働き続ける日本人