「椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!」(キャノン電子社長 酒巻久)
きわめて強烈なインパクトを与えるタイトルが付けられた本である。内容はというと、タイトル同様、非常に明快である。キヤノン電子が業績を回復するまでの社内改革の話である。メディアにも取り上げられた。
以前、このブログの中でも「イスのないオフィス」というタイトルで取り上げた話である。話題のオフィスについて書かれた本があるということを知ったので、読んでみた。
強烈な誹謗中傷を避けるために著者に代わって少し言い訳をすると、トップダウンで椅子をなくしたのではなく、業績悪化の一途を辿っていた会社を立て直すべく社内を活性化していたときに社員の方から出てきたアイデアだったそうだ。
最初は会議を活性化、効率化、(著者のことばを借りると「創造性を揮発」)させるためのひとつの策として会議室の椅子をなくした。ほかにも「だろう」とか「~だと思う」など、自分の意思のない意見は禁物というルールがある。意思のない意見を5回以上発言したら会議室から出て行かなければならない。また、会議中に一回も質問しなかった人は、次の会議への出席を認めない。資料はスクリーンに投影することにし、手元にプリントアウトを配布しない。
立ち会議室は、これまでにもなどいくつかの会社で試行されてきたが、いづれも失敗に終わっていると聞いている。単に立ち会議室という形だけを導入してもうまくいかない。
「仏造って魂入れず」ということばがあるが、会議室に限らず、ルールや社員の意気込みが伴っていないと、せっかくいいコンセプトの施設を造ったとしても効果が出ないということだ。
会議室のやり方について、「人事労務屋のつぶやき」というブログに詳しい記述があるので、メモ代わりにリンクを貼っておくことにする。
ついでに、キヤノン電子を見学して立ち会議室を試してみた人のブログにもリンクを貼っておく。とても中立的な意見であり、率直な感想だと思う。
この本の中には、朝の挨拶をはじめとする組織活性化のポイントについて多くのことが明快に書かれている。今後、いろいろな場面で参考にしたい一冊である。
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